構文解析結果や文法の詳細をグラフィカルにブラウズするために,MoriV を使うこと ができます.MoriV は,素性構造や木構造を表すタグで拡張された XHTML を表 示することができるウェブブラウザです.普通のウェブブラウザでは素性構造 や木構造を見ることはできませんが,FireFox など,XSLT とXHTML をサポート しているウェブブラウザを使えば,XSLT で変換された素性構造や木構造を見る ことができます.この GUI の使い方については,Enju ユーザマニュアルの「構文解析結果を GUI でブラウズする」 を参照して下さい.
MoriV に渡す XHTML データを作るプログラムは,"grammar/moriv.lil" で実 装されています.実際には,ほとんどの処理は MAYZ ツールキットで提供され ているモジュールが行ってくれるため,モジュールを読み込んでいるだけです.
Enju 独自の機能として,述語項構造をグラフィカルに見ることができるページ があります.このページでは,文中の単語にマウスカーソルを合わせると,そ の単語が項としてとっている句がハイライトされます.この機能は Javascript を使っているので,MoriV では見られませんが,FireFox などのウェ ブブラウザで見ることができます.
マウスカーソルが合わされたときにどの句をハイライトするかの計算は, "grammar/moriv.lil" で行っています.まず,出力 の節で説明した XML 出力と似た構造を作ります.すると,各単語について, どの句が項になっているかがわかります.次に,この情報を使って,各単語に ついて,その単語にマウスカーソルが合わされたときに項になっている句をハ イライトする Javascipt を出力します.