便利な LiLFeS モジュール
English version
Enju のパッケージには,いくつかの便利な LiLFeS モジュールが提供されて
います.これらは,enju の "-l" オプションで指定して,構文解析器に読み
こみます.(構文解析器の使い方を参照).
"enju/outputdep.lil" は,単語の依存関係(predicate-argument relation)を
テキスト形式で出力するための LiLFeS モジュールです.enjuを引
数なしで起動すると,このモジュールが読み込まれ,
output_dependency_fileが自動的に実行されます.
このモジュールでは以下の述語が利用できます.出力のフォーマットについて
は,構文解析器の使い方を参照して下さい.
output_dependency(+$Sentence, +$Stream)
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$Sentence | 入力文(string)
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$Stream | 出力ストリーム(lilfes_stream)
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入力文 $Sentence を解析し,predicate-argument
relation を $Stream に出力します.解析が失敗した場合は,"Parsing
failure"という文字列を出力します.
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output_dependency(+$Sentence)
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$Sentence | 入力文(string)
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入力文 $Sentence を解析し,predicate-argument
relation を標準出力に出力します.解析が失敗した場合は,"Parsing
failure"という文字列を出力します.
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output_dependency_file(+$Input, +$Output)
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$Input | 入力ファイルの名前
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$Output | 出力ファイルの名前
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入力ファイルの各行を解析し,結果を出力ファイルに出力
します.
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output_dependency_file(+$Input)
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$Input | 入力ファイルの名前
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入力ファイルの各行を解析し,結果を標準出力に出力しま
す.
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output_dependency_file
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標準入力の各行を解析し,結果を標準出力に出力します.
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output_summary_file(+$Input, +$Output)
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$Input | 入力ファイルの名前
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$Output | 出力ファイルの名前
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入力ファイルの各行を解析し,結果を簡易フォーマットで
出力ファイルに出力します.
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output_summary_file(+$Input)
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$Input | 入力ファイルの名前
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入力ファイルの各行を解析し,結果を簡易フォーマットで
標準出力に出力します.
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output_summary_file
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標準入力の各行を解析し,結果を簡易フォーマットで標準
出力に出力します.
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"enju/outputxml.lil" は,構文解析結果を XML 形式で出力するための
LiLFeS モジュールです.enju に -xml オプションを与えると
output_xml_file が,-so オプションを与えると
output_so_file が自動的に実行されます.
このモジュールでは以下の述語が利用できます.出力のフォーマットについて
は,構文解析器の使い方を参照して下さい.
output_xml_file(+$Input, +$Output)
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$Input | 入力ファイルの名前
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$Output | 出力ファイルの名前
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入力ファイル $Input の各行を解析し,結果を $Output
に XML 形式で出力します.
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output_xml_file(+$Input)
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$Input | 入力ファイルの名前
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入力ファイル $Input の各行を解析し,結果を標準出力に
XML 形式で出力します.
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output_xml_file
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標準入力の各行を解析し,結果を標準出力に XML 形式で
出力します.
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output_so_file(+$Input, +$Output)
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$Input | 入力ファイルの名前
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$Output | 出力ファイルの名前
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入力ファイル $Input の各行を解析し,結果を $Output
に stand-off 形式で出力します.
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output_so_file(+$Input)
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$Input | 入力ファイルの名前
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入力ファイル $Input の各行を解析し,結果を標準出力に
stand-off 形式で出力します.
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output_so_file
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標準入力の各行を解析し,結果を標準出力に stand-off
形式で出力します.
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"enju/moriv.lil" は,MoriV を使って,
構文解析結果の詳細をブラウズするための LiLFeS モジュールです.構文木や
素性構造をグラフィカルに見ることができます.また,xhtml と xslt に対応
したウェブブラウザ(Mozilla Firefox など)でも構文解析結果を見ることがで
きます.
Enju を起動する時に -moriv オプションを与えると MoriV 用のサーバが,
-cgi オプションを与えるとウェブブラウザ用のサーバが起動します.
% enju -moriv
次に,Enju を起動したホストの 27109 番ポートの,"/cgi-lilfes/moriv?"
に MoriV (かウェブブラウザ)からアクセスして下さい.例えば,localhost
で Enju を起動した場合は,以下の URL にアクセスします.
http://localhost:27109/cgi-lilfes/moriv?
すると,構文解析をブラウズするためのページが表示されます.ページ上部の
フォームに文を入力し,"Parse" ボタンを押すと,左下に構文解析結果の概要
(単語数,エッジ数,解析時間など)とメニューが表示されます.あとは,メ
ニューの各リンクをクリックすることによって,構文解析結果を様々な形で見
ることができます.
"Sign/Tree/Tree (with prob.)" は,それぞれ,ルートノードの sign, 構文木,
figure-of-merit (FOM) 付きの構文木を表示します."Word lattice" は,入力
文の word lattice を表示します."Node list" は構文木中のノードのリスト
を表示し,さらにそのノードの sign を見ることができます."Semantics" は
単語の依存関係を表示します.Prolog の term 形式のほか,文中の単語にマ
ウスカーソルを合わせるとその単語の項になる句をハイライトする表示もしま
す.
このほか,ページ上部のリンクをクリックすることで,パーザや文法の様々な
データを表示させることができます.
- Parser
- 上で説明したように,パーザの出力を見るページです.
- Chart
- 構文解析で使われるチャートを表示します.チャートの各セルに格納さ
れているエッジをブラウズできます.文を入力すると,まずチャートがペー
ジ左下に表示されます.各セルには,そのセルに入っているエッジの数が表
示され,リンクになっています.そのリンクをクリックすると,セル中のエッ
ジの一覧がページ右に表示されます.エッジ一覧では,エッジのシンボル
(VP, NP など),FOM や,その句を作った子供たちの ID が表示されます.
ここでリンクをクリックすることで,エッジに対応する sign を表示するこ
とができます.
- Grammar
- 単語に割り当てられている sign を表示することができます.一つ目の
フォームに単語と品詞を入力する(スラッシュでつなげて入力する)と,その
単語に割り当てられている語彙項目の一覧がページ左下に表示されます.数
字はその語彙項目の FOM です.ここでリンクをクリックすると,右側にそ
の語彙項目の sign が表示されます.2つ目のフォームには,直接 lexeme
の名前を入力することができます.すると,直接右下に lexeme の sign が
表示されます.また,"List of all templates" のリンクをクリックすると,
すべての語彙項目テンプレートの一覧が表示されます.語彙項目テンプレー
トの数が多い場合,少し時間がかかる場合があります.
- Console
- LiLFeS のコンソールを別ページに表示します.
- Reset
- トップページに戻ります.
- Manual
- Enju のマニュアルを別ページに表示します.
- Enju Home Page
- Enju Home Page を別ページに表示します.
- Exit
- Enju を終了します.
以下の例は,MoriV または Firefox などのウェブブラウザで見ることができ
ます.
Enju の使い方
Enju ホームページ
辻井研究室
MIYAO Yusuke (yusuke@is.s.u-tokyo.ac.jp)